hanabie

花冷え

Winchesterの旅 その1

🔸まえがき
2019/7/4(木)〜2019/7/5(金)、ひとりでふらっと一泊旅行に行ってきました。
行き先は、Cross Countryラインの電車でOxfordから乗り換えなし、約1時間15分ほどで着くWinchesterという街。少し調べただけでも分かるように、歴史ある小さな街です。私が持っているイギリスのガイドブックにも数ページしか載っていない場所なので、見所はあれど観光地ほど騒がしくもなく、良い旅になりました。

Netflixデスノートのアニメを観て再熱し、ニアが最推しの私はワイミーズハウスのある(という設定の)この場所に行くことを決めたのは、二週間も前ではなかったはず。雨の多いイギリスで、ほぼ晴れが確定していると思われる週を直前に選びました。気温も20度前後、歩いていると暑くなりますが、室内用に薄い上着を持っていても良いくらいの気候。おそらくですが、これがイギリスの真夏だと思われます。ほぼ30度なんて暑い日は来ません(ちなみに私の住んでる部屋にクーラーはありませんが生きています)。

今回の一人旅、オタクの聖地巡礼としても良かったのですが、何より歴史的な空間で落ち着いた雰囲気のあるこの街にできることなら住みたいと思うほど気に入ってしまったので、イギリス旅行でロンドンばかりでは疲れてしまう、リラックスした場所も取り入れたいという方におすすめしたいです。ちなみにロンドンからはWaterloo駅〜Winchester駅まで直通、こちらも大体1時間と少しで着くようです。
たくさんの方がこの街に足を運んで素敵な時間を過ごされることが私の願いです。

※この記事は自分のための記録の他、Winchesterの情報を集めていらっしゃるやまうみうし様への情報提供も兼ねています。この記事のすべての文章と写真について、やまうみうし様以外の方の許可なき利用はご遠慮ください。


⭐️Winchester 1日目
🔸交通(往路)
まえがきで示した通り、行きはOxfordからCross Countryの電車で1時間15分ほど。
チケットのお値段は£18.90=2621円(レート138円)。

ネットと駅で直接買う方法がありますが、事前にネットで購入する方法が一番安いです。また、乗る電車の時間帯によっても値段が2倍くらい跳ね上がったりします。私の値段は前日に最も安かったチケットなので、前もって買っていればもう少し安く手に入るかも?
当日、駅に行ったら券売機を操作してチケットを入手します。その際、チケット購入時に決済したクレジットカード本体が必要になるので注意。

そしてバスが少し遅れたので乗り遅れるかとヒヤヒヤしましたが、電気トラブルで電車が15分遅れており…。まあまあ日常です。
電車に乗り込み、指定席に向かうとすでに男性が座っている。まあまあ日常です。ここ私の席だと思うんだけど…って言ったらごめん!僕指定席のチケット持ってなくて適当に座ったんだ、って言ってて…。それありなの?と思いつつ、なんとか座れました。他にもたくさん座席は空いていたので、まあどこでも良かったんだけど。

Winchester stationの外観。


ここからホテルへ向かいます。すでに建物が綺麗、街が綺麗…。何度も立ち止まって写真を撮りました。


🔸Westgate - ウエストゲート
駅に着いたらホテルに荷物を置いてマップをいただき、まず最初に駅から近いところにあるWestgateへ。中世の頃の街は城壁で取り囲まれていましたが、今では門はこのWestgateとウィンチェスター大聖堂の裏にあるKingsgateの二つしか残っていません。

正面側。(いや、出る側だから裏なのか…?)

裏側。(こちらが正面…?)


私が正面と書いたほうの左側から階段を登ると、小さなWestgate Museumがあります(入館無料)。中世の頃の鎧や度量衡なども見られました。真ん中にある人形…?の前にあるパネルのボタンを押すとなんかめっちゃ歴史喋ってくれます。

さらに奥に階段があり、登ると屋上につきます。街を一望するにはちょっと高さが足りないのだけど、一応写真は撮る。


門をくぐり、向こう側に出て左に曲がると正面にグレートホールが見えます。

(写真少し右手の奥に見えているのがグレートホール。写っていませんが左手にくぐってきたウエストゲートがあります)


🔸The Great Hall - グレートホール
1649年に壊されたウィンチェスター城で唯一残っている部分がこのグレートホール。


手前にもちょっと気になる綺麗な建物。


中はステンドグラスがとても綺麗で、何枚も撮りました。右上の13のクラウンマークが付いている青色の紋章がアーサー王の紋章らしいです。


円卓(Round Table)も有名。ただし、これは13世紀に作られたものと判明している模様。それでも見入ってしまう。


他にも色々気になるものが。


ヴィクトリア女王の像。


ヴィクトリア女王の像と円卓。


こちらはQueen Eleanor's Gardenへ続く扉。写真で伝わるかわかりませんが、ひっそりとした高い天井のグレートホールに光を差し込むこの扉、とても幻想的でした。


お庭はこんな感じ。蜂がぶんぶんしてた。


🔸Eat Drink and Be
またWestgateに戻り、High Streetを下ると左手にカフェ。
内装を見ると、食べたり飲んだりしてここで過ごす(Be)ことと、蜂(Bee)をかけている模様。ここのクリームティー(スコーンにクロテッドクリームとジャム+紅茶のセット)が最高でした…。いつもスコーンはプレーンにしていたけど、ここのフルーツスコーンが格別。ここにさらにジャムとクリームをつけても味が喧嘩せず、これが調和…!と感動するほど。


先にお会計を済ませ、ナンバープレートをもらって席に着くと持ってきてくれます。クレジットカード使用可。お昼時でもそんなに混んでおらず、大きな窓からHigh Streetが見えます。テラス席もたくさんあるけどテラス席は外国人が大好き、店内よりも先に埋まるので注意。


🔸Warren & Son
さらにHigh Streetを下って左手にStationery(文房具屋さん)のお店。文房具が好きなので吸い寄せられるように入りました。品揃えすごい。日本でも買える文房具がちらほら。しっかりとは確認していないけど、外国製の万年筆やロイヒトトゥルムは日本で買うより少し安いかも。


🔸Waterstones
こちらもHigh Streetにある本屋さんです!チェーン店なのでロンドンでもオックスフォードでもどこにでもあります。のに吸い寄せられて入ってしまうのはもう仕方ない…。本の現地調達が好きなので、『The Brief Life of Flowers』というお花の本を買ってしまいました。ホテルと帰りの電車でゆっくり読む用でした(が、ホテルに帰ってからいろいろと起こるのでこれは叶わなくなるのです…)。


🔸Guildhall - ギルドホール(観光案内所)
さらに西に進んでウィンチェスター大聖堂を通り過ぎ、アルフレッド大王の像の手前のギルドホールまで一気に歩きました。


ギルドホールも古い建築物なので一見する価値ありです。ゴシックリヴァイヴァル様式だそうで。


1871年建築。グランドフロア(1F)は観光案内所になっています。バスで来るとこちら側に入ってくるので、特にバスで来た人は最初にここに寄ってマップをもらったりすると良いかも。私は反対側の駅からだったのでホテルのフロントでいただきました。


🔸Winchester Cathedral - ウィンチェスター大聖堂
ここはウィンチェスターに来たらマストだと思います。大きい!すごい!まず、大聖堂の周りが芝になっていて、みんな芝に座ってのんびりしてます。地元民だったら絶対ここで本読んでごろごろする…。

外観も立派。


入場料は資料によると£9.50(私は学生なので£6でした)。
ここからは中の写真。

入って入場料を払ってすぐ、見上げるとこのステンドグラス。


昔、イングランドの市民戦争で破壊されてしまってから市民がガラス片を集めて再建しました。なのでモザイクのようになっていて絵がないのですが、どうやら元々の絵では赤色のグラスは一箇所にしか使われていなかったらしいです。一体どこにどんな風に使われていたのか気になります。


北翼廊(north transept)から地下に降りると聖堂地下室(Crypt)があります。最初降りていいのか分からずうろうろしていたらお掃除中のおばさまが降りてもいいよとお声をかけてくださった。
大聖堂内で最古の部分。彫刻はAntony Gormleyによる『Sound II』。


隣を流れるイッチン河と繋がっていると言われ、季節によってはここに水がいっぱい満たされるらしい。そうして水が引いた後、この彫刻の持つ器に水が残るのだそう。ちょっと神秘的。

(ひとりだとちょっと怖かった…)


このグリーンのステンドグラスがとっても気に入ったのでじっと見ていたら、またまたお掃除のおばさま(失礼ながら顔を覚えるのが苦手な私は先ほどと同じ方なのか分からなかった…)が、この先ずらっと並ぶステンドグラスについて、あれは娘でこれはいとこで等々と関係を教えてくれましたが、すべて忘れてすみません…。


その他。


他には作家ジェーン・オースティン(『高慢と偏見』や『エマ』の作者)のお墓があったようですが、パスしました。いつか作品を読んで思い入れができたらまた訪れるかもしれない。


大聖堂を出て右側に細い道があり、抜けるとちょっといい感じの空間。でも何かをするような場所ではないみたい。のんびりお散歩ルートかな。


こんな門?もありました。地図にも名前が載っておらず、結局何だったのか分からない…。


🔸THE WINCHESTER HOTEL & SPA
その後、あまり食欲がなかったのでコンビニでサンドイッチを買って18時くらいにホテルにチェックイン。


結論から言うとこのホテル最高でした!!選んで本当に良かった。ただ唯一の難点を挙げるとするなら場所かも。駅から北へ10分弱歩かないといけないので、もしバスで来たりしたら西側で降ろされると思うので、荷物預けるまでが遠そう。

お値段は£89でダブルベッド(ひとりで使いました!!)。
直前に予約しましたが、周辺のホテルの中で一番安かったです。以下、スペックやサービス等の箇条書き。

・朝食付き(ビュッフェ形式でパンやハムなどのお肉、スープ等一般的な朝のビュッフェ。最初に飲み物入れてくれました)
・ダブルベッド。きれい!
・フリーWi-Fi完備
・アメニティが日本の一般的で綺麗なホテルのそれと一緒。タオルやドライヤーはもちろん、紅茶が数種類にクッキーのお菓子がふたつみっつ。お水のペットボトルが2本(ダブルだったからかな)、シャンプー&リンス、ボディソープ。なかったのはスリッパとボディスポンジくらい。
・全体的に広くて綺麗。お風呂も最高でした。浅かったけどバスタブにも浸かった(ステイ先はシャワーしかないので実に5ヶ月ぶりくらいのバスタブで身に沁みた)。
・使用しなかったけどレストランやバーもあるみたい


以下、ホテルとは関係ないトラブルが…。
実は帰りの時間を直前まで決めたくなかったので電車のチケットを取っておらず、夜に往路と同じように同じサイトで同じクレジットカードで予約しようとしたら、何故かカードが使えずエラーで弾かれる。安いチケットは残り少なくなっていたので売り切れた可能性も考え、再度アクセスし直してみてもダメ。予備のクレジットカードもだめ。2枚とも同じ銀行のクレジットカードなのでもしかして不正利用されて止められてる!?と不安になったのですが時間的に問い合わせる手段もなかったので、試しに某ネットショップで買い物をしてみることに。どうということはなく買い物はでき(てしまっ)たので、とりあえずカードの問題ではなさそう。ちなみにこの時買ったKazuo Ishiguroさんの『When We Were Orphans』は翌日届きました!ありがとう…。

その後、数時間に渡っていろんなことを調べたり別サイトから再トライしたりなどしたのですが、どうしてもクレジットカードが認識されず。とりあえずウェブサイトには状況を説明した問い合わせメールをしておき、後日カスタマーサポートから調査の結果が返ってきたのですが、問題は見つからなかったとのこと(ほんと…?)。結局今でも原因は分かっていません。

仕方がないので最終的にバスで帰ることにしました。National Expressさんで£18.20。しかも直通がないのでロンドンのヴィクトリア駅経由。2時間ずつの計4時間!到着は午後11時!これだけが本当に心にずしっときた…。特にヴィクトリアからオックスフォードはよく利用するのでどれだけ長いか身を以て知っており…。
教訓、チケットは必ず事前に買うべし。もし買わない場合は、普段より高いチケットになる、またはバスのような過酷な手段になる覚悟の上で!この年でこれ学ぶか、って感じですね…。

これのおかげで寝たのが4時なのです…。私の計画ではダブルベッドでのんびりゆったり本を読むはずだったのにー!リベンジしたい…。
あと、この時は本当におなかいっぱいで行く気がしなかったのだけど、やっぱりホテルのバーか街のバーに行ってくるべきだったかも。ホテルまでがちょっと人通りが少ない田舎道っぽかったので、女性の一人歩きは良くなさそうだけど…。


という感じで1日目は終わり。